おもてなし準備着々 ひたちシーサイドマラソン2025 マップ作りや果樹収穫

飲食店などのマップ作りのため取材する学生たち(右)=日立市幸町

おもてなし準備着々 ひたちシーサイドマラソン2025 マップ作りや果樹収穫

 11月16日に茨城県日立市で開かれるフルマラソン大会「ひたちシーサイドマラソン2025」で、出場するランナーに対する「おもてなし」の準備が着々と進んでいる。地元の大学生が来場者向けに提供する飲食店マップを制作するほか、給水所で供給する軽食として障害者施設利用者らがブルーベリーの摘み取りに汗を流す。実行委員会は「もてなしの充実で大会を盛り上げたい」と意気込む。

 マップ作りは市内にある茨城キリスト教大の学生が参加。主に市内の見どころとなる観光名所や飲食店計20~30カ所を取材する。スマートフォンのアプリを使ってデジタル方式で情報を編集し、9月中旬までにランナー向けに公開する。

 今月12日、いずれも同大2年の鈴木伶佳さん(19)と原苺子(まいこ)さん(20)が飲食店を回り、マップの話題を集めた。


 JR日立駅前の商業施設「ヒタチエ」内の飲食店「とび天」では、同店長の飛田トシ恵さん(53)にメニューや店の特徴を聞き、調理の様子や商品を撮影した。

飲食店などのマップ作りのため取材する学生たち(右)=日立市幸町
飲食店などのマップ作りのため取材する学生たち(右)=日立市幸町

 2人は「多くの人にマップを見て訪ねてもらい、街が活気づくきっかけになれば」と期待した。

 マラソン大会沿道で軽食を提供するため、就労支援施設「諏訪ひまわり」の利用者ら約10人が12日、同市下深荻町の観光果樹園でブルーベリーを摘み取った。

ひたちシーサイドマラソンで提供するブルーベリーを摘み取る施設利用者ら=日立市下深荻町

 ブルーベリーは全体で40キロが必要といい、数回に分けて収穫。参加者は一粒ずつ丁寧に実をもぎ取った。

 果樹園の梶山明子さん(78)は「中里の果物を知ってもらい、食べてほしい。大会の盛り上げをお手伝いしたい。本番が楽しみ」と笑顔を見せた。

 実行委によると、沿道ではハンバーガーやシラス巻きといった軽食を提供する。大会は8月31日まで出場者を募集している。