ひたちシーサイドマラソンには県内から2364人、うち茨城県日立市内から800人がエントリーし、ランナーがなじみの景色を疾走した。元日立電線マラソン部で選手や監督を務めた同市川尻町、吉田正さん(70)は出場者の記録達成を後押しするペースランナーとして参加。約半世紀、同市で走り続けてきたと自負し「感謝の思いで走りたい。第1回の大会で盛り上げの一助になりたい」と出走した。
宮城県出身。高校卒業後、同社に入社して日立市に移り住み、社会人ランナーとして活躍した。1974年の茨城国体では陸上5000メートルで2位に入賞。指導者としてコーチや監督も務めた。現在は県内外のマラソン大会に市民ランナーとして参加し、「楽しみながら走っている」という。
この日は長男の直人さん(46)や、同部で同僚だった小松丘育さん(61)、ランニング仲間と5時間で完走を目指す市民ランナーの集団を導いた。きつい上り坂では、市民ランナーに声をかけて励ましたという。ペースランナーとして笑顔で完走し、「みんなで頑張り、気持ちを共有できて良かった」と喜びを語った。